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中種の利点と欠点

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中種法の話しが続いたのでついでに、中種法の利点と欠点についてもお話していきます。

私が最初のパン店に勤めたとき、その店は全て中種法で仕込んでいました。

オーナーが工場出身だった事が影響しているように感じます。

機械化と中種法

中規模大規模工場では、分割する時デバイダーという機械を使用する事が多いです。

ポケットと呼ばれる空間の容積を変える事で生地重量を調節し、ホッパーに入れた生地の重みでポケットの中に生地が入り込み押し切る様に生地を分割していきます。

その後、コンベアで生地はラウンダーと呼ばれる丸め作業を行う機械へと運ばれます。

続いてプルファーというベンチタイムを取るための機械へと進みます。

このような工場の場合、ストレート法を採用すると中々良質のパンを作ることが難しくなります。

何故なら、デバイダーは生地を痛めやすい構造になっているからです。

ストレート法で作った生地はふわふわとして潰れやすいです。

しかし中種法で作った生地はグルテンが細かい組織を築いているため、つまりスポンジの様な状態であり、潰れにくく回復も早いわけです。別名スポンジドゥ法と呼ばれるのはこのグルテン組織を指しています。

中種法の第一の利点はここだと昔は言われていました。

つまり、機械耐性です。

中種法の発明により現在の量産型のパンが発展していきました。

さらに中種法では、水和と言って小麦粉が十分に水を含んだ状態を作ることができるため焼成後のパンの柔らかさを長く保つ事ができます。

この点は、袋入りで流通に時間の係るパンメーカーにとって大きな利点になります。

製パン性はどうでしょうか?

中種法では、先に述べた機械耐性に加え高い伸展性を持つ生地になります。

発行も安定しており作業時間の幅に多少の自由度がある為、比較的容易に良品を作ることが出来ると言うことができます。

中種の欠点

いいこと尽くしの中種法のようですがやはり欠点もあります。

一つ目は、工程が長いことが挙げられます。

中種の発酵時間は、2〜4時間長いものでは6時間以上のものもあります。

この時間、温度管理できる部屋で発酵させなければいけません。

当然スペースの確保もひつようです。

この工程の煩雑さが大きなポイントになります。

さらに、風味の点です。

時々、コンビニなどで売られているパンを食べるといい香りとは言い難い匂いがした事はないでしょうか。

これは、中種臭と呼ばれある程度仕方のないものなのですが中種の熟成過多で起こります。

小型のパンであれば比較的蒸散して気にならなくなりますが、食パンなどは抜けにくいです。

量産型の食パンにミルクやバターのフレーバーが強めにつけられているのはこの匂いをマスクするためでしょう。

まとめ

この様に、中種法には様々な特徴があります。どんな製法も一長一短です。

しかし、今は家庭での製パンにも取り入れられる人気の製法でもあります。

上手く作るコツは発酵の管理です。 中種発酵時の状態に注意してください。 オーバーさせるよりは若干アンダー気味が良いでしょう。

そしてもう一つのポイントは、ミキシングです。ストレート方より強めにミキシングを行なってください。

このことで、オーブンスプリングを十分に引き出す事ができます。

家庭で様々な製法でパンが焼かれているのを垣間見ると、まだまだ日本のパン文化も勢いがあるなぁと嬉しくなります。

機会を見つけて、中種法の写真や動画をアップしていきたいと思っていますので今暫くお待ちください。

製法についてのサイトページもご参照ください。

製法

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