パン好人の実用知識

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チョコレートの溶かし方、固め方

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クーベルチュール

チョコレートを作ろうと思ったとき良く出てくる言葉ですよね。

一度確認しておきましょう。

クーベルチュールとは、直訳すると”被覆する”という意味だそうです。 これは、コーティングするのに適したチョコレートであったことからこの名前で呼ばれる様になったと推測されます。

しかし、実際はコーティングだけにとどまらず様々な用途で使用されます。

クーベルチュールと呼ばれるチョコレートは良質なチョコレート特に製菓で使用されるチョコレートの代名詞となっているのが実際のところです。

ただ、どんなチョコレートもクーベルチュールと名付けて販売してよいかと言うとそうでは無く、厳格な規格があるようです。

  • カカオ分…35%以上
  • カカオバター…31%以上
  • 無脂カカオ固形分…2.5%以上

という規格であるそうです。

一般にはカカオバターが35%以上の流動性に富んだものが使われる事が多いようです。

チョコレートの溶かし方

チョコレートを溶かすときの注意点としては、直火は使用しないことが一点です。

ある程度、お菓子を経験されている方は常識と思われるかもしれませんが、チョコレートは概ね50度の温度を超えると変質してしまいます。ですから直火を使用すると全体が溶ける前に局所的に50度を上回ることがあるので直火は絶対に避けなければなりません。

では、どのように溶かすのか?と言いますと湯煎が一般的です。 他に、電子レンジを使う方法もあります。

つまり、急激な温度変化を避け柔らかく熱を伝えて溶かしていきます。

更に、大事な注意点が水分を避ける事が挙げられます。 チョコレートに一滴でも水が入ると水の周りが白っぽく変化してきます。これくらい大丈夫かなと思い作業を勧めても結果ブルームという状態になってしまう事があります。

この状態は、口溶けが悪く見た目も当然悪くなってしまいます。

ですから水分の混入は絶対に避けるようにしましょう。 しかし湯煎で溶かしていると混入しやすいので気をつけるポイントがあります。

  1. 湯煎の中で撹拌する時はボウルをしっかり押え、優しく撹拌するようにしましょう。
  2. 湯煎から引き上げるときは、ボウルの外側を乾いた布でしっかり拭き取りましょう。

チョコレートの固め方

綺麗にチョコレートが溶けました。さあ固めましょうというとき、ちょっと待ってください。

そのまま固めてしまうと失敗してしまいます。 白く濁りザラザラの食感になってしまいます。 これもブルーム現象です。ファットブルームと呼ばれます。

これは、チョコレートには、様々な脂肪が存在し固まる温度もそれぞれ違います。

それらが、不安定な状態で固まってしまうことでブルームが起こります。

ではどのように安定化させるのでしょう?

それは、撹拌しながら温度を下げることで安定化させる事ができます。

50度程度に溶かしたチョコレートを今度は冷たい水に当てて撹拌しながら冷やしていきます。

ここでも、水の混入に注意してください。 湯煎のときの注意点と同じです。

冷やしていと徐々にチョコレートは固くなってきます。 撹拌しながら冷却することで脂肪の結晶が均一に分散します。

そして概ね26度程度で安定します。

これでブルームが起きません。 起きないはずです、でも起きることがあります。 失敗点は撹拌が上手くできていないときです。 ゴムベラやボウルについたチョコレートが撹拌されずに固くなってしまったことが原因です。 慣れないうちは丁寧に作業するように心がけましょう。

26度で安定していますが、ちょっと待ってください。

少し、流動性が足りないですよね。 ドロっとしていて上手く型に流せません。

どうすれば良いでしょうか?

そうです。温めるしかありませんね。 でも温めると又不安定な状態になってしまいます。

ココがチョコレートの難しいところです。

チョコレートの種類にもよりますが概ね32度まで温めてもブルームが起きません。

ですので、更にぬるめの湯煎にかけて32度まで温めてから使用します。

これで美味しいチョコレートが出来るはずです。

この32度は1度でも超えてしまうとブルームを起こしてしまいますので慎重に行いましょう。

超えてしまった場合は又50度まで温め26度まで冷まし、32度で使用します。

まとめ

ここでご紹介した温度は1例です。メーカーや種類によって多少温度が変わってきますので使用されるチョコレートを確認して分からない場合はメーカーに問い合わせるとよいでしょう。

今回はテンパリングというチョコレートの調温作業を少しおさらいしてみました。

こちらもご参照ください↓ チョコレート

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